2025年1月、新潟日報メディアシップ1階みなと広場で〈「#新潟のコメジルシ」フォトコンテスト2024〉が開催されました。
受賞作品には、知らなかった新潟の魅力、思わず目を奪われる圧巻の景色、かわいい笑顔に癒やされる新潟の子どもたちの写真などなど、新潟がもっと好きになるすてきな写真ばかり。
今回は、笑顔に包まれた表彰式当日を振り返りながら、受賞作品の一部をご紹介します。
「#新潟のコメジルシ」とは?
何かと「アピールが控えめ」な人が多いと言われる新潟県民。過去に、新潟県民による新潟の魅力再発見企画「新潟※(コメジルシ)プロジェクト(以下、新潟コメプロ)」でも、その控えめな県民性が話題となりました。

「自分たちの持っている魅力をあらためて見つめ直し、積極的に発信・表現してほしい」という想いからプロジェクトが動き出し、その一環として、「#新潟のコメジルシ」フォトコンテストという参加型の企画が始まりました。
参加方法はいたってシンプル。新潟のいいところだと思うモノ・コト・人・景色などを撮影して、コメントと共に「#新潟のコメジルシ」とつけてInstagramに投稿するだけです。
さまざまな視点で集まった「新潟のいいところ」は、地元の人々にとっても新しい発見があるようです。
豪華副賞がずらり! フォトコンテスト表彰式

今年で第11回を迎えた「#新潟のコメジルシ」フォトコンテスト。2024年8月から11月にかけて作品を募り、4000点を超える応募が集まりました。
応募の中から選ばれた受賞作品はこちら!
式典には新潟県の鈴木康之副知事が登壇し、「栄えある賞を受賞されたみなさん、おめでとうございます。4000件の投稿があったということは、4000個のいいところがあったということ。これからも新潟のいいところを国内外へ発信してください」と、受賞者を讃えました。

「#新潟のコメジルシ」フォトコンテスト2024では、
・株式会社コロナ アウトフィールド賞 3作品
・上古町(カミフル)賞 5作品
・日本郵便信越支社賞 3作品
・パルシステム賞 5作品
・ブルボン賞 3作品
・やさしい道の駅たがみ賞 4作品
・コメジルシ賞 5作品
全28作品が選出されました。

表彰式の会場には、〈コロナ〉社製のOUTFIELDストーブ、上古町商店街で出合う門前ギフトセット、田上の魅力がたっぷり詰まった護摩堂野菜詰め合わせとたがみメンマセットなど、受賞者への豪華副賞が並んでいました。
また、2025年1月22日から2月3日までの期間には、新潟日報メディアシップ20階そらの広場でパネル展示も開催されました。


来場した方々は作品に添えられた受賞者コメントも読みながら鑑賞。撮影時の想いに触れながら展示を眺めていました。
プレゼンターが評価した「独自の視点と意外性」
「#新潟のコメジルシ」フォトコンテスト2024の表彰式に出席した受賞者は13名。
受賞者ひとりひとりの熱いコメント、各賞プレゼンターの評価ポイントにも注目が集まりました。

コロナ賞のプレゼンター、〈コロナ〉常務取締役 営業本部長の塩田清貴さんは「『新潟のアウトドア』をテーマとした作品のなかでも、新潟の魅力が全面に伝わったなという作品をキーワードに選考させていただきました」とコメント。
受賞作品の選定理由には、「『新潟にこんなにもすてきな景色があるんだな』と思いましたし、このタイミング、この瞬間をよく切り取れたと感激しました。伝えたいことが上手にまとまった1枚だったと思います」と述べました。

雄大な笹ヶ峰高原(妙高市)を撮影した、コロナ賞受賞者の@mir_0320さんは、「今後の励みになります。これからも新潟のいいところを多くの方と共有できるように写真をがんばって撮りたいと思います」と笑顔で語りました。
テーマを巧みにとらえながら撮影された受賞作品について、それぞれの評価ポイントを見ていきましょう。

上古町(カミフル)賞のプレゼンターを務めたのは、〈新潟市上古町商店街振興組合〉理事長の迫一成さん。
「今回の『古くて新しい!? カミフル商店街』というテーマは、難易度が高かったと思います。しかし、受賞者の皆さんは私たちが見慣れている日常の上古町を、好きなものや思い出と重ねて独自の視点で写真に収めてくれていてうれしかったです。どの写真もまちのことを思ってくれているなというのが伝わってきて、このような機会を通して撮影した皆さんとお会いできて良かったです」と語りました。

〈日本郵便信越支社〉経営管理本部長の宮澤伸明さんは、冒頭に「テーマは『ポストのある新潟の風景』ですが、県内に郵便ポストはどれくらいあると思いますか?」と質問。
その数、およそ4500本というから驚きです!
「受賞作品にもあるように、昔ながらの丸型ポストや電車を模したポストなど、個性豊かなポストが点在しています。魅力ある風景とポストがマッチした、温もりのある作品ばかりでうれしくなりました」とメッセージを贈りました。

「サステナブルな社会の実現に向け、パルシステムではお米で食卓と産地、自然と人とをつなぐ活動を進めています」と教えてくれた、パルシステム賞のプレゼンター〈生活協同組合パルシステム新潟ときめき〉常勤理事の加藤幹也さん。
「新潟の自然をとらえ、県民にとってなじみある田んぼの風景を収めた作品を中心に選考しました。お米を食べることで生産者を支え、新潟の田んぼを守っていくことにつながります。お米を通じて私たちの生活と自然とのつながりを知る機会にしていただければ」と賛辞を贈りました。

〈ブルボン〉エリア営業部部長代理の杉田満さんは、かわいらしい子どもたちの写真と共に受賞理由を紹介。
「ブルボン賞では『お菓子や食品を通じた日常のひとときや笑顔』をテーマに、おいしいものを食べて笑顔になり、その笑顔を通じて笑顔の輪が広がることが想像できる作品を入選作品といたしました。これからもお菓子を通して笑顔がつながるお手伝いができればと思います」

やさしい道の駅たがみ賞を表彰した〈道の駅たがみ〉の駅長・馬場大輔さん。「今回は、『未来に伝えたい田上の暮らしと日常の風景』にフォーカスしました」と話します。
「田上町って田園が広がって、弥彦山がきれいに見える土地なので、勝手にそういう画を想像していたのですが、集まった作品ほとんどが『たがみバンブーブー』(田上町で行われる竹のアートイベント)で意外でした(笑)。バンブーブーが皆さんに知っていただけるものになってきているんだなと実感しました。バンブーブーを通じて、竹林の美しさ、地域にもともとあるものの魅力を伝えたいという思いが表現されていると思ったのが選考理由です。すてきな作品をありがとうございました」
最後に紹介されたコメジルシ賞では、鈴木康之副知事がプレゼンターとして再登壇。
「『あなたが思う新潟のいいところ』というシンプルなテーマに対し、実際にこの場所へ行ってみたいと思う作品を選びました」と評価点を述べました。

「自由度が高いテーマでしたが、観光PRという側面からも見た方々が実際に行ってみたいと思うこと、受賞された皆さんがシャッターを切った瞬間に感じたであろう『いい景色が撮れた』という思いの強さを想像しながら選定を行いました。たくさんの方にご参加いただき、誠にありがとうございます」と会を締めくくりました。
受賞作品から見る、「私たちが暮らす新潟」
「#新潟のコメジルシ」フォトコンテスト2024の表彰式当日、受賞者の皆さんのスピーチもすばらしいものばかりでした。作品・受賞コメントと共に、スピーチの内容をいくつかご紹介します。
① 株式会社コロナ アウトフィールド賞
@rrainn_mancmp(Yass)さん

「このキャンプ場はここ3年ほど通っている思い入れのあるキャンプ場で、上越市街を一望することができます。2024年の10月末ごろ、『これで秋キャンプも終わりかな』という時に撮影しました。
思い出たっぷりのこのキャンプ場の写真で、受賞できてとてもうれしいです。いただいたストーブを持って、さっそく三条のほうへ出かけたいと思います。ありがとうございました」

② 上古町(カミフル)賞
@moooooo_m_san(もえむ)さん

「推し活と古くからある糀、『これ、いけるのでは!?』と思い、撮影したものです。
アルビレックス新潟がきっかけでしたが、その後、上古町へよく行くようになり、ほかにもおいしいものをたくさん見つけたので、これからもたくさん写真に撮って投稿したいと思います。
アイシテルニイガタ!」

③ 日本郵便 信越支社賞
@aihime_momo さん

「私の作品は新津駅へ行った時に撮影したものです。あまりのかわいさに、どうしても利用したくなり、2025年の年賀状はここから投函しました。また来年もお気に入りのポストからお手紙を出したいと思います」

④ パルシステム賞
@ayaka2018222 さん

「実は、昨年もパルシステム賞をいただいておりまして(笑)。昨年は肉、今年は魚。やったー! という感じです(笑)。
娘はお魚もお米も大好きなので、届いたらさっそくいただきたいと思います。
ライトの設置作業をされていた日は大雨でしたが、そんななかで皆さん設置してくださり、こんなにもきれいな風景を撮影することができました。新潟のいい風景はもっともっとたくさんあるので、これからも発信していければと思います。本日はありがとうございました」

⑤ ブルボン賞
長谷川由佳さん
残念ながら表彰式当日の出席がかなわなかった、ブルボン賞 長谷川由佳さんの受賞作品とコメントもご紹介します。

「2歳の長男と0歳の次男が、『大きくなったら一緒にブルボンのお菓子を食べようね!』と仲良く話し合っているところを写真に撮りました。
新潟には有名なお菓子メーカーがたくさんあるので、家族でおいしいお菓子を食べて元気をもらいたいです!」
⑥ やさしい道の駅たがみ賞
@zhecar3 さん

「(田上バンブーブーは)ずっと気になっていたイベントだったのですが、昨年ようやく行くことができました。アート作品を照らすあかりもきれいだったのですが、ふと見上げると竹林が作品を照らすあかりで輝いていてとてもきれいで。その両方を撮りたいなと思って撮影した写真を選んでいただき、うれしく思います。
田上町さんは昨年の『護摩堂山湯田上温泉あじさいまつり』のインスタグラムフォトコンテストでも選んでいただき、お世話になりっぱなしです。今年もまた行きたいと思いますので、よろしくお願いいたします」

⑦ コメジルシ賞
@yuma251006(山田庸子)さん

「この度は、すてきな賞をいただきましてありがとうございます。このコスモス畑は、魚沼市にある上原コスモス園です。早朝に行き、幻想的な朝焼けの景色を写しました。
魚沼市にはこの他にも、滝雲が見られる枝折峠(しおりとうげ)や雪流れなど、たくさんの景勝地があります。こういった機会を通して、魚沼市のいいところ、新潟県内のいいところをこれからも発信していければと思います」

受賞作品は、「どこから、どうやって撮ったのだろう!?」と思わずにはいられない、すてきな作品ばかりです。
「#新潟のコメジルシ」で新潟のいいところが見えてくる!
写真の美しさ、インパクトの強さもさることながら、表彰式当日は受賞者の皆さんのコメントに感動の連続でした。それぞれのまちに、それぞれのお気に入りが必ずある新潟県。30ある市町村をぜひ巡ってみてください。「#新潟のコメジルシ」をつけて投稿された写真の数々が、身近な新潟のいいところを教えてくれますよ。
また、3月10日(月)~24日(月)まで県内各地でパネル展を実施しますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
credit text:松永春香 photo:今井達也