日本最古の洋食店として創業した〈イタリア軒〉を筆頭に、新潟県には注目すべき洋食店が各エリアに点在しています。今回は、そんな洋食文化が早くから花開いた新潟県が誇る洋食店9店をご案内。創業100年以上の老舗や、家庭的な雰囲気が残る昔ながらのまちの洋食店、ご当地グルメを生み出した名物店など、バラエティー豊かにご紹介します。
ビーフシチューやハンバーグといった王道からご当地の味まで、熟練のシェフが生み出す絶品メニューは、古くから地元っ子に愛されるものばかり。肩肘張らずに楽しめる“レトロな新潟洋食”の世界をお楽しみください。
洋食の発祥地が誇る老舗の絶品メニュー・下越エリア
【 洋食1 】
万人に愛されるコクうまビーフカレー〈ピーア軒〉
1923年に本格西洋料理店として創業したこちら。創業当時から提供しているカレーライスは、店の変遷とともに改良を重ね続けています。
現在、メインを飾る具材は新潟県が誇るブランド牛〈村上牛〉。ルウに溶け出した村上牛の濃厚で力強い旨みと、やわらかな食感は一度食べたら忘れられない味。香味野菜のコクやスパイスによる風味が肉の旨みと絶妙な一体感を生み、牛肉独特の臭みなどは一切感じられません。
ルウの味をしっかりと感じてほしいと、辛さはあえて控えめに。子どもでも安心して食べられるほどなので、ご家族で味わってみてはいかがでしょうか。
Information
【 洋食2 】
八色産スイカのジャムが効いた唯一無二の味〈関洋軒〉
日本百名城にも数えられる「新発田城」のお膝元、新発田市にある老舗洋食店。創業130年以上の歴史を誇り、古くから新発田市民に愛されています。
こちらの看板メニューは「タンシチュー」。口の中でホロホロと崩れる牛タンは、箸で簡単に切れるほどのやわらかさ。たっぷりとかかる秘伝のデミグラスソースも絶品! デミグラスソースには隠し味として、南魚沼市の名産である八色産スイカのジャムが使われています。
ソースに自然な甘みとコクが生まれ、濃厚ながらもさっぱりとした味わいに。このタンシチューを求めて、全国からファンが集まっています。
Information
【 洋食3 】
ピラフとチキンカツの絶品コラボ!〈ポンパドール〉
白鳥の飛来地としても有名な「瓢湖」の近くにある洋食喫茶店。仕込みからこだわる本格的な洋食はもちろん、デザートメニューでも人気のお店で「家庭的な味にほっとする」と地元っ子から高い支持を得ています。
特にファンが多いのが、ピラフの上に、サクサクのチキンカツがドンとのった「チキンカツピラフ」。とろ~りチーズがかかった大きなカツに目を奪われますが、それを受け止めるピラフもまた絶品。パラパラの仕上がりながら、お米ひと粒ひと粒がバターでコーティングされ、しっとり感もあります。
絶品ピラフに、かむほどにジューシーなチキンカツ、濃厚なデミグラスソースが一体となり、箸が止まらないおいしさです。阿賀野市を訪れた際は、ぜひ一度足を運んでみてください。
Information
【 次のページ:ご当地グルメからオーソドックスな味まで・中越エリア 】