豊かな自然に囲まれ、さまざまな食文化が根づく新潟県。秋から冬にかけて楽しめるグルメで欠かせないもののひとつが「鮭料理」です。
新潟で鮭と言えば、県の最北端に位置する村上市が有名。毎年、秋になると村上市を流れる三面川(みおもてがわ)で鮭の遡上が始まり、11月下旬頃からは市内各所で「塩引き鮭」づくりが行われます。民家の軒先には鮭が吊され、その姿は村上の冬の風物詩。
鮭を頭から尾尻まで余すところなく食すのが村上流で、身をはじめ、方言で「はらこ」と呼ばれるイクラ、白子、頭などをさまざまな方法で調理。地元でしか食べられない珍味もたくさんあるんです。今回はそんな村上の鮭を心ゆくまで堪能できる8つのお店をご紹介します。
鮭のまち、村上の割烹でいただく鮭づくしコース3選
【 鮭料理1 】
熟練の料理人が引き出す鮭の魅力を存分に〈料亭 能登新〉
村上市に古くから伝わる鮭料理や良質な村上牛を使った料理など、240余年続く伝統の味に新しい工夫を加えた味でもてなしてくれる〈能登新〉。格式高いコース料理だけでなく、リーズナブルに味わえるランチも魅力で、なかでも通年で味わえる「鮭会席」が評判です。
この「鮭会席」は、先附け、前菜(鮭珍味盛り)、蒸し物、お刺身、焼き物などを味わえるランチコース。料理長が丹精込めてつくった鮭料理の数々を手軽に堪能できます。
庭を望む和室で、ゆったりとくつろぎながら味わってください。
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【 鮭料理2 】
知名度は全国区! 村上に息づく伝統の鮭フルコース〈割烹 善蔵〉
毎年秋になると、全国から多くの人が訪れる〈善蔵〉。こちらは、東京・築地の有名料亭で修業をした料理長が腕をふるう割烹です。県外客を魅了してやまないのが、鮭のシーズン限定で楽しめる「鮭料理のフルコース」。白子や洗い、背わたを塩漬けした「めふん」といった珍味や、鮭の焼き漬けなど、村上の鮭を余すことなく味わえます。
フルコースのほか、「はらこごはん」(時価、2021年は2200円)、「鮭ミニ膳」(3300円)なども用意しています。今年の鮭料理の提供は終了していますので、来秋をお楽しみに。
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【 鮭料理3 】
創業180年の老舗で味わうオーダーメイドの鮭コース〈吉源〉
江戸末期から180余年の歴史を重ねてきた老舗。看板は鮭と村上牛で、鮭料理のレパートリーも幅広く、さまざまな美味、珍味が楽しめます。コースは事前にお客さんの好みを聞き、その食材を中心に献立を考えてくれるオーダーメイド。好きなものに囲まれて、至高のひとときを過ごせるとリピーターがあとを絶ちません。
6代目のご主人がつくる鮭料理の数々には、地元のお酒がよく合います。純和風建築の心和む空間で、鮭料理とお酒に酔いしれてください。
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