新潟の酒とそばを味わう。「そば前」におすすめのそば処
【 Soba 4 】
まるでカフェのように新装! 女性も入りやすい老舗〈しんばし〉
越後湯沢の温泉街、湯沢高原ロープウェー山麓駅にもほど近いこちら。創業80余年の歴史を持ちながら、昨年内装を大胆にリニューアルしました。地元の材木を加工した大きなテーブル、塩沢つむぎの照明用装飾……。至るところに地産のものを使った空間は、雑誌『自遊人』の編集長であり、クリエイティブディレクターとしても活躍する岩佐十良氏が全面プロデュースしたもの。
4代目ご主人、田村恵一さんが毎朝石臼でひいて手打ちをする二八そばは、つなぎのふのりも最小限にとどめ、本来の力強い風味を生かした味わい。地元の地酒も豊富にそろい、その明るい雰囲気からそば前を楽しむ女性客も増えたとか。
老舗の良さを残しつつ、温かくも洗練された空間に生まれ変わったお店で、香り高いそばと地酒を味わうぜいたくな時間を過ごしましょう。
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【 Soba 5 】
蔵元の工夫を感じるそばと酒肴を存分に〈あさひ山 蛍庵〉
〈朝日山〉〈久保田〉〈越州〉などで知られる酒蔵〈朝日酒造〉直営のそばと酒肴のお店。こちらでは、そばの風味づけにそば殻をプラス。香りと適度なコシ、爽やかなのど越しと三拍子そろったそばを提供しています。酒蔵直営の店だけに、同蔵で醸造するほぼすべての銘柄を扱っており、酒肴も多彩!
ずらりと並ぶ一品料理では、酒粕などを使った「酒蔵料理」、お正月やお盆に必ず食べられている新潟の郷土料理「のっぺ」や、海藻を加工したコンニャクのような郷土食「えご」をはじめ、地元の野菜や山菜を生かした季節の料理をそろえています。
そばと日本酒を楽しんだあとは、清酒だけでなく酒かすを使ったスイーツなどもそろう物販コーナーへ。工夫を凝らした品々に、時間を忘れて見入ってしまうこと間違いなし。食後もじっくり楽しめる、酒蔵ならではの空間づくりも楽しんで。
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【 Soba 6 】
思い思いのスタイルで楽しめるまちなかの老舗〈藪蕎麦〉
新潟市・古町にある、1926年創業の老舗そば処。そば粉は北海道を中心に季節に応じて仕入れ、独自にブレンドしたものを二八で打つ。そば前にぴったりの酒肴も多く、粋にそば屋酒を楽しめるお店です。
昼食の時間帯はもちろん、昼過ぎや夕方など、思い思いの時間に常連客が訪れるのも〈藪蕎麦〉のいいところ。そばはもちろん、老舗の空気感やここを訪れること自体を楽しみにしている長年のファンも多いのだとか。
大量のかつお節でダシをとるキリリとしたつゆは、程よい歯応えのそばとの相性抜群。味の基本を守りつつ、老舗の座にあぐらをかかず、つけ麺感覚の「鳥辛そば」や月替わりメニューで新しい味も提案しています。また、お店で落語会を開いたり、そば屋らしいつまみをメニューに加えるなど、進化を続ける心意気も人気の理由かもしれません。
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